株価ウォッチ:ルーシッド11.6%高でお祭り騒ぎ、ダウは3%高 テスラとスペースXは不参加、東京は半導体安でパナソニック6%安

水曜の米国市場はお祭り騒ぎ。いちばん派手に踊ったのはルーシッドで、11.59%高の3.37ドル(約530円)でした。ダウ平均は3.03%の大幅高、クアンタムスケープは7.52%高、リヴィアンは5.79%高、ウーバーも決算を受けて4.91%高。ところがテスラとスペースXはお祭りに不参加です。テスラは3.34%安の385.19ドル(約6万1,000円)、スペースXは3.81%安の135.92ドル(約2万1,500円)。米国ボードの最下位は見通しが弱かったソーラーエッジで8.70%安。東京は半導体とロボット株がたたかれ、パナソニックHDが6.39%安、日経平均は1.42%安でした。

きょうの注目銘柄

  • ルーシッド(LCID)3.37ドル、+11.59%。米国ボードの上昇率トップですが、会社からの新しい発表はありません。24/7 Wall St.によると、小型で値動きの荒い銘柄に買いが集まった流れに乗った格好で、第3四半期の納車台数は3,806台と前年同期を下回っています(24/7 Wall St.)。これだけ上がっても5日間では1.17%安、年初来では68.12%安。本番は来週の決算です。
  • リヴィアン(RIVN)14.06ドル(約2,230円)、+5.79%。先週の決算で、R2が台数ベースで同社のいちばん売れているモデルになったことがまだ効いています(24/7 Wall St.)。5日間で20.48%高。GM(+4.63%の92.43ドル=約1万4,600円)とフォード(+2.92%の12.67ドル=約2,010円)もつられて上がり、GMは年初来13.66%高になりました。
  • テスラ(TSLA)385.19ドル、−3.34%。みんなが上がる日にテスラだけ赤いと妙に目立ちますが、テスラ自身に悪いニュースはありません。むしろ話題は「もっと作る」方向でした。ギガテキサスを建設当初からドローンで撮り続けているジョー・テグトマイヤー氏によると、テスラは夜勤を加えて生産を倍にするそうで、映像には金色のサイバーキャブがずらりと並ぶ出荷ヤードが映っていました。テスラは正式には認めていません(Not a Tesla App)。オースティンではすでに300台超のサイバーキャブが走っていて、今月はダラスでも乗車サービスが始まる予定です。株価は5日間で4.71%安、年初来で14.35%安。CNBCによると時間外は米東部時間午後5時51分(日本時間5日午前7時51分)時点で384.68ドル(約6万900円、−0.13%)でした。
  • スペースX(SPCX)135.92ドル、−3.81%。火曜の上げを吐き出してさらに下げ、公開価格135ドル(約2万1,400円)をわずか0.68%上回るところまで戻ってきました。でもこの日のスペースXのニュースは大きいんです。クアルコムが、スターリンク・モバイルの全米5Gネットワークの基地局に自社のDragonwingチップが採用されたと発表。2027年から全米で数万カ所の基地局を展開する計画です(Not a Tesla App、EVXの記事はこちら)。回線を借りるのではなく、地上の携帯網まで自前で作るという話です。時間外は134.88ドル(約2万1,400円、−0.76%)。
  • ソーラーエッジ(SEDG)30.02ドル(約4,750円)、−8.70%。利益は予想を大きく上回りました(調整後EPS0.29ドル=約46円、予想は0.03ドル=約5円)。ただ第4四半期の売上高見通しを2億4,500万〜2億7,500万ドル(約388億〜435億円)とし、アナリスト予想の約3億1,770万ドル(約503億円)を大きく下回ったうえ、需要が弱いのでコストを削ると説明しています(Investing.com、SolarEdge)。ほかの太陽光株は気にせず上昇。ファースト・ソーラーは4.63%高の194.51ドル(約3万800円)、エンフェーズは3.71%高の31.55ドル(約5,000円)、サンランは1.27%高の8.79ドル(約1,390円)。そのサンランは引け後に決算を発表し、EPSは0.56ドル(約89円、予想0.32ドル=約51円)、売上高は11億ドル(約1,740億円、予想8億600万ドル=約1,280億円)と予想を上回りました(Investing.com)。CNBCによると時間外は9.64ドル(約1,530円、+9.67%)です。
  • ウーバー(UBER)69.87ドル(約1万1,100円)、+4.91%。第3四半期の売上高147億7,000万ドル(約2.3兆円)、調整後EPS0.88ドル(約140円)がともに予想を上回り、総取扱高は20%増。自動運転車の保有を年末までに700台、2027年には2,000台超にする計画も示しました(MarketBeat)。テスラのサイバーキャブはオースティンだけで300台超、とだけ言っておきます。
  • そのほか。アルベマールは5.30%高の94.97ドル(約1万5,000円)、チャージポイントは5.75%高の11.41ドル(約1,810円)で年初来71.84%高、アルファベットは3.18%高の288.93ドル(約4万5,800円)。半導体は逆方向で、フィラデルフィア半導体指数は3.13%安の10,268.65、エヌビディアは3.17%安の200.13ドル(約3万1,700円)、モービルアイは4.47%安の5.34ドル(約850円)。BYDは香港で0.07%安の72.30香港ドル(約1,460円)とほぼ横ばい。米国の23銘柄中16銘柄が上昇しました。
  • 主要指数。ダウ平均は1,569.40ドル(3.03%)高の53,356.12ドル、S&P500は1.58%高の7,688.62、ナスダック総合は1.44%高の25,736.51(CNBC、Yahoo Finance)。

米国上場銘柄ボード

2026年11月4日(水)の終値です。前日比は3日(火)の終値比、5日間は10月28日の終値比、年初来は2025年12月31日の終値比です。

ティッカー銘柄終値前日比5日間年初来
マスク銘柄
TSLAテスラ$385.19−3.34%−4.71%−14.35%
SPCXスペースX$135.92−3.81%−6.41%+0.68%*
米国EVメーカー
RIVNリヴィアン$14.06+5.79%+20.48%−28.67%
LCIDルーシッド$3.37+11.59%−1.17%−68.12%
GMゼネラル・モーターズ$92.43+4.63%+12.06%+13.66%
Fフォード$12.67+2.92%+6.03%−3.43%
中国EV
1211 HKBYD(香港、香港ドル)HK$72.30†−0.07%+2.63%−24.17%
NIONIO$3.30+3.45%−0.60%−35.29%
XPEV小鵬汽車(XPeng)$9.85+1.86%+5.69%−51.43%
LI理想汽車(Li Auto)$11.58+3.39%+1.67%−31.60%
自動運転・AI半導体
NVDAエヌビディア$200.13−3.17%−7.08%+7.31%
GOOGLアルファベット(ウェイモ)$288.93+3.18%−11.07%−7.69%
MBLYモービルアイ$5.34−4.47%−24.36%−48.85%
UBERウーバー$69.87+4.91%+7.05%−14.49%
ロボット
SYMシンボティック$37.51−0.03%−3.75%−36.96%
SERVサーブ・ロボティクス$2.65+1.53%−12.25%−74.47%
太陽光・蓄電
FSLRファースト・ソーラー$194.51+4.63%+10.33%−25.54%
ENPHエンフェーズ$31.55+3.71%+26.25%−1.56%
RUNサンラン$8.79+1.27%+18.46%−52.23%
SEDGソーラーエッジ$30.02−8.70%+1.80%+4.06%
電池・素材
ALBアルベマール$94.97+5.30%−2.05%−32.85%
QSクアンタムスケープ$4.43+7.52%+4.48%−57.49%
充電
CHPTチャージポイント$11.41+5.75%+23.75%+71.84%

* スペースXは2026年6月12日上場のため、年初来は公開価格135ドルからの騰落率です。† BYDは米国ADRの売買が薄いため香港株(1211 HK、香港ドル建て)で表示しています。72.30香港ドルは1ドル=7.84香港ドル換算で約9.22ドル(約1,460円)。この表の米国銘柄の終値と前日比はすべてCNBCと一致しました。BYDの終値はCNBCおよびstockanalysis.comと、前日比はstockanalysis.comと一致しています。円換算は1ドル=158.35円です。

東京コーナー

文化の日の連休明け、東京はご機嫌ななめでした。日経平均は893.23円(1.42%)安の62,188.63円。取引時間中には60,030.10円まで下げる場面もありました。TOPIXは0.89%安の3,895.38(株探)。東京の23銘柄のうち上がったのは5銘柄だけです。

コード銘柄終値(円)前日比5日間年初来
自動車
7203トヨタ自動車3,028−0.75%−2.39%−9.77%
7267ホンダ1,798−0.06%+0.53%+17.06%
7201日産自動車264.9+0.88%+0.99%−32.09%
7261マツダ1,088+0.69%+0.42%−10.75%
7270SUBARU2,644−0.08%+0.82%−22.12%
7269スズキ2,088−0.38%+0.68%−10.56%
7211三菱自動車336.5+0.21%−2.49%−9.30%
電池・素材
6752パナソニックHD3,501−6.39%−5.04%+73.02%
6674GSユアサ4,577−1.27%−3.03%+22.05%
5713住友金属鉱山7,965−0.56%−4.44%+25.29%
EV部品
6902デンソー1,837.5−1.24%+0.30%−14.85%
6594ニデック1,732−1.70%−0.52%−18.76%
7259アイシン2,111+0.38%−0.02%−27.85%
ロボット・FA
6954ファナック5,630−0.32%−3.26%−7.46%
6506安川電機3,839−1.99%−6.14%−19.28%
6861キーエンス75,520+0.84%−4.50%+33.24%
6324ハーモニック・ドライブ・システムズ4,931−5.25%−7.66%+30.45%
6268ナブテスコ4,167−2.71%−2.75%+11.18%
半導体・AI・テック
8035東京エレクトロン9,663−3.42%+2.91%+40.78%
6857アドバンテスト34,570−3.35%+2.10%+76.06%
6723ルネサスエレクトロニクス2,818−1.47%−2.31%+31.68%
6758ソニーグループ3,933−0.83%−3.37%−2.26%
9984ソフトバンクグループ4,269−3.20%−4.58%−2.98%

2026年11月4日(水)の東京証券取引所の終値です。前日比は2日(月)の終値比(3日は祝日で休場)、5日間は10月27日の終値比、年初来は2025年12月30日の終値比です。株探と照合したトヨタ自動車、パナソニックHD、ハーモニック・ドライブ・システムズ、ナブテスコ、東京エレクトロン、アドバンテスト、ソフトバンクグループ、キーエンス、安川電機はすべて一致しました。

いちばん下げたのはパナソニックHDで、6.39%安の3,501円。月曜の5.41%高をまるごと返上し、取引時間中には3,312円まで売られました。とはいえ一晩で会社が変わったわけではありません。先週はAIデータセンター向けの蓄電システムや電子部品が好調で、通期の純利益予想を5,400億円に引き上げ、年間配当予想も70円に増やしたばかりです(財経新聞)。売られたのはAI関連という「くくり」のほう。パナソニックは本人が望むかどうかにかかわらず、もう立派なAI銘柄です。年初来ではまだ73.02%高。

ほかの下げも同じグループに集中しました。ハーモニック・ドライブ・システムズは5.25%安の4,931円、東京エレクトロンは3.42%安の9,663円、アドバンテストは3.35%安の34,570円、ソフトバンクグループは3.20%安の4,269円。安川電機は1.99%安、ナブテスコは2.71%安です。自動車株はトヨタの決算を前に様子見で、トヨタ自動車は0.75%安の3,028円。日産自動車(+0.88%)、SUBARU(+0.69%)、キーエンス(+0.84%)は数少ないプラス組でした。

今後の注目点

  • 11月5日(木)午後1時55分(日本時間):トヨタ自動車の中間決算(米東部時間4日午後11時55分/太平洋時間午後8時55分)(時事通信/Yahoo!ニュース)。
  • 11月5日(木)午後11時30分(日本時間):サンランの時間外の上げが本番の取引でどうなるか(米東部時間午前9時30分/太平洋時間午前6時30分の取引開始)。ソーラーエッジの弱い見通しと並ぶ、太陽光のもう半分の答えです。
  • 来週:ルーシッドの第3四半期決算。11.59%高は材料なしの上げでした。次は数字が語る番です(24/7 Wall St.)。
  • 12月3日:テスラの2026年株主総会。ギガテキサスの夜勤の話がもう少し聞けるかもしれません(Not a Tesla App)。

EVXの視点

テスラはニュースだけ見れば最高の一日でした(ギガテキサス倍増の報道に、サイバーキャブで埋まった駐車場)。株価だけ見ると、そうでもない。スペースXもクアルコムと組んで携帯網を作ると決めたのに、株価は公開価格のほうへじりじり。ニュースと株価のズレ、どっち側に立ちたいかと聞かれたら、うちは迷わずニュース側です。一方でルーシッドの11.59%高は材料ゼロ。楽しいのは決算説明会までかもしれません。こちらはサイバーキャブを眺めて待ちます。

株価:Yahoo Finance。米国上場の全銘柄をCNBCの株価と照合(終値と前日比が一致)、BYDと東京の全23銘柄をstockanalysis.comと照合(一致)、東京の9銘柄を株探と照合しました。公開時点でstockanalysis.comは米国18銘柄について古い取引時間中の数値を表示していたため、米国ボードの2つ目の情報源はCNBCとしています。時間外気配とドル円:CNBC。米国指数:CNBC、Yahoo Finance。日経平均・TOPIX:株探。2026年11月4日(水)の取引終了時点(米国の引けは東部時間午後4時=日本時間5日(木)午前6時、東京の引けは4日午後3時30分、香港は4日の終値)。

投資助言ではありません。株価ウォッチはニュースとエンターテインメントとしてお届けしており、特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。投資の判断はご自身で調べたうえで、必要に応じて資格を持つ専門家にご相談ください。

出典:Not a Tesla App(ギガテキサス)、Not a Tesla App(クアルコムとスターリンク・モバイル)、Not a Tesla App(株主総会)、24/7 Wall St.(ルーシッド、リヴィアン)、Investing.com(ソーラーエッジ)、ソーラーエッジ第3四半期決算リリース、Investing.com(サンラン)、MarketBeat(ウーバー)、財経新聞(パナソニック)、株探(日経平均)、時事通信/Yahoo!ニュース、前回の株価ウォッチ。アイキャッチ画像:ミュンヘンでの欧州初披露イベントに展示されたルーシッド・グラビティ。撮影:Matti Blume、Wikimedia Commonsより(CC BY-SA 4.0)、トリミング・リサイズあり。

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EVX News Deskhttps://evxnews.com
EVX News Deskは、日本を拠点とする独立系ニュースサイトEVX Newsの編集部です。テスラ、スペースX、スターリンク、xAI、AI、ロボティクス、そしてEV業界全体を日本語と英語でお届けしています。特に力を入れているのは日本と中国。日本市場と国内自動車メーカー、日本の充電インフラや政策、そしてBYDをはじめとする中国EVメーカーの動きを追い、毎週「日本・中国EVウィーク」としてまとめています。速さよりも正確さを重視し、すべての記事は公開前に複数の信頼できる情報源で確認し、可能な限り一次情報へのリンクを掲載しています。記事は編集方針に基づき、創設者・編集長のレスター・ミヤシロ(Lester Miyashiro)が監修しています。誤りにお気づきの際は、お問い合わせページからお知らせください。内容を確認のうえ、速やかに訂正します。

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