株価ウォッチ:テスラとスペースXが半導体安に巻き込まれ急落、トヨタは好決算で16.7%高

木曜の米国市場はマスク銘柄にも半導体にも厳しい一日でした。テスラは10.77%安の343.69ドル、スペースXは9.05%安の123.62ドル。エヌビディアは9.26%安、フィラデルフィア半導体指数は12.25%安です。米国ボードの光明は決算を好感したサンランの12.29%高と、香港のBYDの4.70%高。東京ではトヨタが主役で、好決算と通期上方修正を材料に16.68%高の3,533円。国内自動車株が一斉高になりました。

トップテイク

  • テスラ(TSLA)343.69ドル(−10.77%)。 ここ最近ではかなりの下げで、会社固有の悪いニュースはありません。エヌビディアが9.26%安の181.60ドルまで売られた半導体・AI株の売りに巻き込まれた形です。5日間で14.78%安、年初来23.58%安。一方でNot a Tesla Appは、オースティンやダラスなどでのロボタクシー実際のピックアップ範囲が、公表ジオフェンスより22〜41%小さいと報告しています(Not a Tesla App)。12月3日の株主総会の議決権行使も始まっています(Not a Tesla App)。
  • スペースX(SPCX)123.62ドル(−9.05%)。 IPO価格135ドルを8.43%下回る水準。テスラと同じ半導体・AIの空気を吸っただけで、スペースX単体の悪材料は見当たりません。別件では、初期のスターリンク利用者向けに初代丸型アンテナ「ディッシー・マクフラットフェイス」を無料でStandard 4Xキットへ交換する案内が出ています(Not a Tesla App)。5日間は14.09%安。
  • サンラン(RUN)9.87ドル(+12.29%)。 米国ボードでは一番の上げ。水曜の時間外高を本場に持ち込みました。第3四半期売上は11.0億ドル(前年比52%増)、希薄化後EPSは0.56ドル、蓄電池の取り付け率は過去最高の75%(Sunrun、MarketWatch)。5日間で30.04%高。ファースト・ソーラーは0.64%高の195.76ドルでしたが、エンフェーズは8.18%安、ソーラーエッジは水曜の弱い見通しに続きさらに12.72%安の26.20ドルです。
  • エヌビディア(NVDA)181.60ドル(−9.26%)と半導体。 フィラデルフィア半導体指数は12.25%安の9,011.14。クアルコムがスマホ向けの弱い見通しを示した流れも重なりました(Investing.com / Reuters)。シンボティックは6.58%安、サーブ・ロボティクスは12.45%安、モービルアイは3.93%安。
  • そのほかの米国EVなど。 ルーシッドは水曜のお祭り騒ぎを吐き出し11.57%安の2.98ドル。リヴィアンは5.48%安、GMは3.35%安、フォードは1.10%安。BYDは4.70%高の75.70香港ドル。アルベマールは3.58%高、理想汽車は2.94%高。米国23銘柄のうち上昇はわずか5銘柄です。
  • 指数。 ダウ平均は1,833.06ドル安(−3.44%)の51,523.06、S&P500は4.36%安の7,353.73、ナスダック総合は5.52%安の24,315.00。フィラデルフィア半導体指数は12.25%安の9,011.14(CNBC、Yahoo Finance)。

ボード:米国上場銘柄

2026年11月5日(木)の終値です。前日比は水曜終値比、5日間は10月29日終値比、年初来は2025年12月31日終値比です。

ティッカー銘柄終値前日比5日間年初来
マスク銘柄
TSLAテスラ$343.69−10.77%−14.78%−23.58%
SPCXスペースX$123.62−9.05%−14.09%−8.43%*
米国EVメーカー
RIVNリヴィアン$13.29−5.48%+16.07%−32.57%
LCIDルーシッド$2.98−11.57%−6.88%−71.81%
GMゼネラル・モーターズ$89.33−3.35%+4.21%+9.85%
Fフォード$12.53−1.10%+1.38%−4.50%
中国EV
1211 HKBYD(香港、香港ドル)HK$75.70†+4.70%+10.27%−20.61%
NIONIO$3.20−3.03%−3.61%−37.25%
XPEV小鵬汽車(XPeng)$9.60−2.54%+4.58%−52.66%
LI理想汽車(Li Auto)$11.92+2.94%+7.00%−29.59%
自動運転・AI半導体
NVDAエヌビディア$181.60−9.26%−15.01%−2.63%
GOOGLアルファベット(ウェイモ)$282.57−2.20%−0.44%−9.72%
MBLYモービルアイ$5.13−3.93%−19.97%−50.86%
UBERウーバー$68.78−1.56%+4.62%−15.82%
ロボット
SYMシンボティック$35.04−6.58%−6.31%−41.11%
SERVサーブ・ロボティクス$2.32−12.45%−18.31%−77.65%
太陽光・蓄電
FSLRファースト・ソーラー$195.76+0.64%+10.67%−25.06%
ENPHエンフェーズ$28.97−8.18%+12.03%−9.61%
RUNサンラン$9.87+12.29%+30.04%−46.36%
SEDGソーラーエッジ$26.20−12.72%−14.20%−9.19%
電池・素材
ALBアルベマール$98.37+3.58%+5.47%−30.45%
QSクアンタムスケープ$4.11−7.22%−2.14%−60.56%
充電
CHPTチャージポイント$10.96−3.94%+18.23%+65.06%

※スペースXは2026年6月12日上場のため、年初来はIPO価格135ドル起点です。†BYDは米国ADRの流動性が薄いため香港ドル建て(1211 HK)で表示。75.70香港ドルは1ドル=7.84香港ドル換算で約9.65ドル。米国銘柄の終値と前日比はすべてCNBCと一致。BYDの終値はCNBC・stockanalysis.comと一致し、前日比はstockanalysis.comと一致(CNBCは常どおりUNCH表示)。

東京コーナー

東京は自動車と半導体で真逆の展開でした。トヨタの決算を材料に自動車株が急騰する一方、半導体・ロボット株は続落。日経平均は1,110.73円安(−1.79%)の61,077.90円、TOPIXは自動車の比重が効いて1.16%高の3,940.39ポイントです(株探)。東京23銘柄のうち上昇は12銘柄。

コード銘柄終値(円)前日比5日間年初来
自動車
7203トヨタ自動車3,533+16.68%+15.80%+5.27%
7267ホンダ1,941.5+7.98%+10.16%+26.40%
7201日産自動車292.7+10.49%+11.55%−24.97%
7261マツダ1,189.5+9.33%+10.81%−2.42%
7270SUBARU2,883+9.04%+11.77%−15.08%
7269スズキ2,273.5+8.88%+8.83%−2.61%
7211三菱自動車381.4+13.34%+12.51%+2.80%
電池・素材
6752パナソニックHD3,168−9.51%−16.35%+56.56%
6674GSユアサ4,464−2.47%−7.10%+19.04%
5713住友金属鉱山8,184+2.75%−2.61%+28.74%
EV部品
6902デンソー1,926+4.82%+6.47%−10.75%
6594ニデック1,673−3.41%−7.21%−21.53%
7259アイシン2,302.5+9.07%+10.72%−21.31%
ロボット・FA
6954ファナック5,653+0.41%−4.32%−7.08%
6506安川電機3,760−2.06%−10.18%−20.94%
6861キーエンス72,390−4.14%−8.59%+27.72%
6324ハーモニック・ドライブ・システムズ4,619−6.33%−16.47%+22.20%
6268ナブテスコ4,055−2.69%−8.26%+8.19%
半導体・AI・テック
8035東京エレクトロン8,753−9.42%−10.73%+27.52%
6857アドバンテスト29,485−14.71%−15.59%+50.17%
6723ルネサスエレクトロニクス2,628.5−6.72%−15.21%+22.83%
6758ソニーグループ4,211+7.07%+6.42%+4.65%
9984ソフトバンクグループ3,980−6.77%−14.99%−9.55%

2026年11月5日(木)の東証終値です。前日比は水曜終値比、5日間は10月28日終値比、年初来は2025年12月30日終値比。1ドル=157.64円換算で、1,000円は約6.34ドル。株探でトヨタ、ホンダ、三菱自動車、パナソニックHD、アドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、ハーモニック・ドライブ、安川電機を照合し一致。

主役はトヨタです。上期の営業利益は2兆1,911億円(前年同期比9.2%増)、通期の営業利益見通しは従来の3.4兆円から3.9兆円へ上方修正。ハイブリッドの販売、円安、関税負担の軽減が寄与し、純利益は26.1%増の2兆2,364億円と、4〜9月期としては3年ぶりの増益になりました(トヨタ、時事通信 / Nippon.com)。株価は16.68%高の3,533円(約22ドル)。連れ高は三菱自動車+13.34%、日産+10.49%、マツダ+9.33%、SUBARU+9.04%、スズキ+8.88%、ホンダ+7.98%、アイシン+9.07%。

AI・半導体側は再び売られました。アドバンテストは14.71%安の29,485円(約187ドル)、東京エレクトロンは9.42%安の8,753円(約56ドル)、パナソニックHDは9.51%安の3,168円(約20ドル)、ソフトバンクグループは6.77%安の3,980円(約25ドル)。ルネサスは6.72%安、ハーモニック・ドライブは6.33%安。テック勢で珍しく上昇したのがソニーグループで、7.07%高の4,211円(約27ドル)でした。

これから注目

  • 11月6日(金):サンランの12.29%高はどこまで残るか。 ソーラーエッジの見通しは弱いままなので、住宅太陽光の中での温度差がテーマです(Sunrun)。
  • 来週:ルーシッドの第3四半期決算。 水曜の11.59%高と木曜の11.57%安で、週次ではほぼトントンのまま発表を迎えます。
  • 12月3日:テスラの2026年株主総会(ギガテキサス)。議決権行使はすでに開始(Not a Tesla App)。

EVXの視点

テスラとスペースXは、会社固有の悪材料ではなく、エヌビディアと同じ半導体・AIの売りに巻き込まれました。サイバーキャブ、スターリンクのアンテナ更新、12月の株主総会のほうが、一日の醜いチャートより大事です。一方でトヨタはハイブリッドがまだ稼げることを思い出させ、サンランは本物の決算サプライズがまだ効くことを示しました。同じ木曜でも、映画が違います。

価格:Yahoo Finance。米国上場銘柄はCNBCの終値・前日比と全件一致、BYDと東京23銘柄はstockanalysis.comと一致、東京9銘柄は株探でも照合。stockanalysis.comは米国22銘柄でまだ日中スナップショットが残っていたため、米国ボードの第2ソースはCNBC。ドル円はCNBC。指数はCNBCとYahoo Finance、日経平均・TOPIXは株探。いずれも2026年11月5日(木)の取引終了時点(米国は東部時間午後4時=日本時間11月6日午前6時、東京は同日午後3時30分、香港も同日終値)。

投資助言ではありません。 株価ウォッチはニュースと読み物であり、売買の推奨ではありません。投資判断はご自身の調査と、資格を持つ専門家への相談のうえでお願いします。

出典:Not a Tesla App(ロボタクシー範囲)、Not a Tesla App(スターリンクアンテナ)、Not a Tesla App(株主総会)、トヨタ(上期決算)、時事通信 / Nippon.com、Sunrun Q3発表、MarketWatch(サンラン)、Investing.com / Reuters(クアルコム)、株探(日経平均)、水曜のまとめ。アイキャッチ:2023年型トヨタ・プリウス Z HEV。写真:TTTNIS、出典:Wikimedia Commons(CC0 1.0)、トリミング・リサイズあり。

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EVX News Desk
EVX News Deskhttps://evxnews.com
EVX News Deskは、日本を拠点とする独立系ニュースサイトEVX Newsの編集部です。テスラ、スペースX、スターリンク、xAI、AI、ロボティクス、そしてEV業界全体を日本語と英語でお届けしています。特に力を入れているのは日本と中国。日本市場と国内自動車メーカー、日本の充電インフラや政策、そしてBYDをはじめとする中国EVメーカーの動きを追い、毎週「日本・中国EVウィーク」としてまとめています。速さよりも正確さを重視し、すべての記事は公開前に複数の信頼できる情報源で確認し、可能な限り一次情報へのリンクを掲載しています。記事は編集方針に基づき、創設者・編集長のレスター・ミヤシロ(Lester Miyashiro)が監修しています。誤りにお気づきの際は、お問い合わせページからお知らせください。内容を確認のうえ、速やかに訂正します。

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