テスラの9月の欧州販売が、公式統計でも大きく伸びていました。欧州自動車工業会(ACEA)が10月22日(木)に発表したデータによると、EU・EFTA・英国でのテスラの新車登録は6万8776台で、前年同月の3万9866台から72.5%増。市場シェアは3.2%から5.0%に上がりました。市場全体の伸びは10.2%なので、テスラはその7倍のペースで伸びた計算です。月間ではBYDにも約1万9000台の差をつけましたが、年初からの累計ではまだBYDが前を走っています。
速報の段階から数字は良好でした。今週前半に出たDataforceの速報値では、9月の欧州ベストセラーはモデルY、2位はモデル3だったとDrive Teslaが伝えています。今回のACEAのプレスリリースはそれをブランド単位で裏付けた形で、しかも公式の台数は速報値(6万6035台)より少し多めでした。
主な数字
- EU+EFTA+英国(9月):テスラ 6万8776台(72.5%増)、BYD 4万9953台(98.7%増)
- EUのみ(9月):テスラ 4万5866台(78.6%増)、シェア4.7%(前年2.9%)。BYD 2万8309台(111.4%増)
- 1〜9月累計(EU+EFTA+英国):テスラ 26万575台(50.0%増)、BYD 28万3997台(134.6%増)
- 市場全体(9月):136万3210台(10.2%増)。うち電気自動車(BEV)は41万6433台(59.9%増)
累計ではBYDがまだ約2万3000台リード。伸び率でもBYDのほうが上です。ただ9月だけ見れば、差はテスラ側に1万8823台。しかもテスラが毎年いちばん納車に力を入れるのは、これから迎える第4四半期です。
もっと大きいのはEV比率の話でしょう。9月のEUでBEVは29万117台(72.9%増)、新車のほぼ3台に1台にあたる29.9%を占めました。ドイツは8万8599台(94.7%増)、フランスは6万5243台(107.5%増)と倍増ペース。1〜9月のBEVシェアは22.7%(前年16.1%)、ガソリン車は27.7%から21.2%に下がっています。とはいえ一番人気は依然ハイブリッド(36.3%)。エンジンがすぐ消えるわけではありませんが、居場所は確実に狭くなっています。
日本メーカーはどうだったか
欧州での日本勢は、全体的に静かな1か月でした。トヨタグループは8万8066台(1.7%増)で台数ではまだテスラより上ですが、伸び率はテスラの40分の1ほど。日産は15.6%減の2万5097台。気を吐いたのはマツダで2万111台(24.7%増)、スズキは1万6169台でほぼ横ばい、ホンダは1.2%減の9182台でした。
中国勢の顔ぶれも増えています。奇瑞(チェリー)グループ(奇瑞、Jaecoo、Omoda、Jetour)は9月に5万2801台(185.5%増)と、月間ではBYDを上回りました。零跑(リープモーター)も4倍超の1万4594台です。
日本に目を移すと、テスラは第3四半期に日本で過去最高の納車を記録し、モデルYは9月も輸入車販売トップに。同じ月に中国の販売ランキングでも首位でした。日本、中国、欧州。3つの大市場で同じ答えが出たことになります。
欧州はここからさらに面白くなりそうです。FSD(監視付き)の承認国は増え続けていて、Not a Tesla Appによると先週スロバキアが欧州で9か国目の承認国になりました。北米では新規注文の75%以上にFSDが付いているとテスラは説明しています。次に注目すべきは、欧州での装着率です。
出典:ACEAプレスリリース(PDF)、ACEA、Drive Tesla、Drive Tesla(Dataforce)、アナドル通信、Automotive News、Not a Tesla App
— EVX News 編集部
アイキャッチ画像:ドイツ・ベーブリンゲンのテスラ モデルY(2025年型)。写真:Alexander Migl、Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0(リサイズあり)。
