テスラがロボタクシーの安全成績を公開 無人310万マイルで負傷者ゼロ、次は4都市

テスラがロボタクシーの安全成績を公開スコアボードにしてしまいました。しかも大事な数字は全部ゼロです。日本時間10月22日(木)未明(米国時間21日午後)に公開された「Robotaxi Safety Report」によると、1月22日から10月18日までに完全自動運転で310万マイル(約500万km)を走り、負傷者ゼロ、エアバッグ作動ゼロ、歩行者・自転車との接触ゼロ。さらに次の4都市として、ラスベガス、ジャクソンビル、フェニックス、サンアントニオの名前も出しました。

ページの上にはリアルタイムの走行距離カウンターまで付いています。編集部が見たときは3,322,185マイルで、まだ回り続けていました。Sawyer Merritt氏の計算では、無人走行は今や1日平均約8万600マイル。地球3周ちょっとを毎日こなしている計算です。

投稿:@robotaxi(テスラ)のX

どこで走ったのか

いちばん稼いでいるのはオースティンで2,118,015マイル。続いてダラス(608,130マイル)、ヒューストン(225,964マイル)。フロリダはまだ助走中で、オーランド61,053マイル、タンパ53,117マイル、マイアミ46,262マイルです。夜間が86万2000マイル、雨天が11万3000マイル、ラッシュアワーが57万5000マイルという内訳も載っています。雨の数字は、空港の気象観測所が雨を記録した時間だけを数えているので「最低でもこれだけ」という扱いだそうです。

サンフランシスコのベイエリアはリストにありません。Not a Tesla Appによると、あちらはまだ運転席にセーフティドライバーが座っているため、自動運転の距離には入れていません。集計の対象は車内に監視役がいない走行だけで、遠隔オペレーターが手助けした場面は含みます。1月22日より前の、監視役が乗っていた時期の距離は外されています。

ゼロの数え方

ゼロの根拠は、テスラが米運輸省道路交通安全局(NHTSA)の「Standing General Order」に基づいて提出している事故報告です。軽い接触まで拾う仕組みです。テスラは、数に入れなかった2件も正直に書いています。1件は、別の車にぶつけられたSUVが一時停止中のロボタクシーに押し出されたケース。ロボタクシーとSUVの乗員にけがはなく、最初にぶつけた車の乗員が病院に運ばれました。もう1件は、乗客が穴ぼこでけがをしたと訴えたものの、調査でけがは確認されなかったケースです。

比較用に、テスラはテキサス州の警察データ(TxDOT、2024年)を、オースティン・ダラス・ヒューストンで走った295万マイルに当てはめました。テスラの計算では、同じ距離を人間が運転すれば、けが人の出る事故が約9.1件、エアバッグ作動が約4.1件、歩行者・自転車との事故が0.52件起きていたことになります。独立した研究ではなくテスラ自身の物差しですが、計算方法とデータの出どころはすべてページに載っているので、答え合わせは誰でもできます。

タイミングも見逃せません。NHTSAは、ロボタクシーが登下校時間帯のスクールゾーンで速度超過したという指摘を調べている最中です。Drive Tesla Canadaによると、対象は約1,000台、確認された4件はいずれも事故やけがにはつながっていません(くわしくはこちらの記事で)。

次は4都市、日程はまだ

「近日開始」のリストは短いのに、なかなか攻めています。フェニックスはWaymoの本拠地。サンアントニオはWaymoがちょうど順番待ちをなくしたばかりの街です。ラスベガスは年初からテスラのロードマップに載っていて、ジャクソンビルが加わればフロリダは4都市目。どの都市も開始日は示されていません。

投稿:@robotaxi(テスラ)のX

テスラは、ロボタクシーとサイバーキャブが豪雨や霧、緊急車両、カモ(本当にカモです)、大回りしてきたWaymoをさばく新しい動画も公開しました。5分半ほどあって、なぜか妙に落ち着きます。

動画:@robotaxi(テスラ)のX

フリートもどんどん増えています。オースティンのサイバーキャブは300台を超え、営業時間は朝6時から深夜0時まで。数時間後に出た第3四半期の株主向け資料では、9月末時点で無人走行の累計が約200万マイルに達したとしています。決算説明会は10月22日(木)午前6時30分(日本時間)/米東部時間21日午後5時30分(太平洋時間同午後2時30分)から。ロボタクシーの話題はたっぷり出そうです。

れすちゃんのひとこと

300万マイル走って、けが人の欄はまだゼロ。こっちは週末のIKEAの駐車場ですら無傷で帰れる自信がありません。そんな僕は5年でテスラを4台乗り継ぎ、FSDを4回買い、そのまま日本に引っ越してきました。いまはオースティンでサイバーキャブがカモに道を譲る動画を見ながら、東京で認可を待っています。テスラジャパンのトップは年明けまでのFSD導入に触れているので、とりあえずストレッチは始めました。テスラさん、ラスベガス、ジャクソンビル、フェニックス、サンアントニオが終わったら、5都市目にひとつ推薦があります。電車は最高、タクシーには今もレースのシートカバーと白い手袋の運転手さん。どちらか一つは、変えられるかもしれません。

出典:Tesla Robotaxi Safety Report、Not a Tesla App、Drive Tesla Canada、Teslarati、Robotaxi(X)、Sawyer Merritt(X)

— れすちゃん(EVX News)

アイキャッチ画像:オースティンのロボタクシーフリートで走るテスラ・サイバーキャブ。画像:テスラ(@TeslaがXで公開した2026年第3四半期株主向け資料より、公式素材、トリミングあり)

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れすちゃん
れすちゃんhttps://evxnews.com
れすちゃん(Lester Miyashiro)。EVX News創設者・編集長として、EVX News Deskの報道全体を統括。東京在住のアメリカ人フォトグラファーで、自他ともに認める「テスラ沼」の住人。2020年にはYouTubeチャンネル『Teslaloha』を開設。日本で最も早くテスラのニュースを発信したチャンネルのひとつ。5年で4台(モデルY×3、モデルX×1)を乗り継ぎ、現在の相棒はモデルY「Juniper」。FSDは4回購入という筋金入り。ついに今のFSDの実力を満喫できた…と思った矢先、FSD未承認の日本へ移住。まさかの振り出しに戻り、今日も自分の手でハンドルを握っている。だからこそ、日本のFSD解禁のニュースには誰よりも目を光らせている。日本のEV・エネルギー・ロボットのニュースを英語圏へ、テスラとスペースXの最新情報を日本へ。愛車がまた自分で走ってくれる日を待ちながら、今日も記事を届けている。

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