米連邦当局が、テスラのロボタクシーについて最初の確認作業に入りました。
テーマは、稼働中のスクールゾーンで十分に減速していないという申し立て。事故もけが人も出ていない初期段階の審査です。それでも、NHTSA(米運輸省道路交通安全局)が実際に何を問い、次に何が起きるのかは押さえておきたいところです。
NHTSAが始めたこと
NHTSAは10月9日、改造したモデルYのロボタクシーと専用設計のサイバーキャブを含む約1,000台を対象に、欠陥申し立てに関する調査(Defect Petition)を開始しました。最初に報じたのはDrive Tesla Canadaで、Not a Tesla Appが続報を出しています。
- きっかけは9月23日に提出された申し立てで、テスラの自動運転システムがスクールゾーンの制限速度に従っていないと主張しています。申立人は動画3本を提出しました。
- NHTSAが把握している事例は4件。当局への正式な苦情が1件、SNSで共有された報告が3件です。
- いずれも衝突、負傷、死亡は伴っていません。
「欠陥申し立て調査」とは何か、何ではないか
これはNHTSAの手続きの中で最も初期の段階です。当局は安全上の欠陥を認定したわけではなく、申し立てと証拠を検討して、正式な調査が必要かどうかを判断している段階です。申し立ての多くは正式調査に進まずに終わります。現時点で、ロボタクシーは通常どおり運行しています。
こうした指摘を受けているのはテスラだけではありません。両メディアが伝えているとおり、Waymoもスクールバスや減速区間をめぐる事例で連邦当局の監視を受けています。スクールゾーンは自動運転にとって最も難しいケースのひとつです。制限は時間帯や点滅灯、掲示されたスケジュールによって変わり、地図データもばらつきがちです。どの自動運転企業もここを正しくこなす必要があります。
テスラが抱えるもうひとつの調査
テスラの無人運転車両に対するNHTSAの審査は、ひと月ちょっとでこれが2件目です。オースティンでサイバーキャブの一般向け乗車が始まった9月上旬、当局はハンドル、ペダル、サイドミラーのないクルマをテスラがどのように自己認証したのかの確認を始めました。Not a Tesla Appによると、テスラは30日間の延長を受け、ウインカーやブレーキから、乗客がタッチスクリーンで車両を動かせるかどうかまで、21の質問に10月30日までに回答することになっています。
背景:車両はどんどん増えている
テスラはオースティンで、モデルYのロボタクシーに加えて300台以上のサイバーキャブを運行しています。次にサイバーキャブの乗車が始まるのはダラスです。台数と走行距離が増えれば、規制当局の注目も増えます。新しいタイプのクルマを拡大している企業ならどこでも通る道で、社会の信頼はこうして築かれていきます。
テスラの運営方法には、解決策も組み込まれています。車両は定期的にソフトウェア更新を受けるので、スクールゾーンの問題が本当にあったとしても、修正は無線(OTA)ですばやく全車に届き、サービスセンターに行く必要もありません。人間のドライバーがスクールゾーンでスピードを出せば違反切符を切られますが、ソフトウェアで動く車両なら全車まとめて修正されるのです。
今後の注目ポイント
- 正式な調査に格上げするかどうかのNHTSAの判断
- サイバーキャブの自己認証に関する質問へのテスラの10月30日の回答
- スクールゾーンや制限速度の扱いに触れたソフトウェアのリリースノート
EVX Newsの視点
報告4件、事故ゼロ、そして予備調査。注意すべき話ではあっても、慌てる話ではありません。子どもの安全に関わる以上、テスラはスクールゾーンでの挙動を真剣に扱うべきです。そしてOTAアップデートがあるからこそ、直すのはとびきり速くできます。さっさと直してほしいところです。ロボタクシーが運だめしをしていい場所として、スクールゾーンはいちばん遠い場所ですから。
出典:Drive Tesla Canada、Not a Tesla App、Tesla News Wire、NHTSA欠陥調査局。
— EVX News編集部
アイキャッチ画像:テスラ・サイバーキャブ。撮影:Steve Jurvetson、出典:Wikimedia Commons、ライセンス:CC BY 4.0。
