SpaceXは、テキサスからほぼ平日毎日スターシップを打ち上げたいそうです。
本気です。FAA(米連邦航空局)は、スターベースからの打ち上げを年最大456回、着陸を912回とする計画について、正式に環境審査を始めました。いまの上限のおよそ18倍です。
FAAの発表内容
FAAは火曜日、SpaceXの提案について計画的環境影響評価書(PEIS)を作成すると発表しました。意向通知は水曜日に官報に掲載される予定です。Drive Tesla CanadaとTeslaratiが伝える計画の中身はこうです。
- 現在:2025年5月のFAA承認に基づき、年25回の打ち上げと50回の着陸。
- フェーズ1:年最大100回の打ち上げと200回の着陸。曜日や時間帯の制限はなし。
- フェーズ2:年最大456回の打ち上げと912回の着陸。昼夜を問わず、ただし平日のみで、平日1日あたり約1.75回の計算です。FAAによると、フェーズ2は「数年以内」に続く可能性があります。
912回という着陸の上限は、どこから打ち上げたミッションかにかかわらずスターベースに適用されます。つまり、ほかの拠点から飛び立ってテキサスに戻ってくる機体もカウントされます。スターシップとスーパーヘビーは、発射場のほか、メキシコ湾や外洋にも着陸できます。
意見を届けるには
審査の対象は大気、野生生物、沿岸資源、水、騒音、航空です。公聴会の日程は次のとおりです。
- 11月17日:ブラウンズビル(対面)
- 11月18日:オンライン
- 11月19日:ポートイザベル(対面)
書面での意見は11月30日まで、regulations.govのドケットFAA-2026-12808で受け付けています。その後に評価書の草案が出され、この提案を超える増加にはあらためて個別の審査が必要になります。
あえての大風呂敷
比較のために言うと、スターシップは今年テキサスから3回飛んでいます。その中には、初の軌道飛行としてスターリンクV3衛星を26基放出した9月28日のフライト14も含まれます。Teslaratiによると、スターベースで1年間に5回を超える打ち上げが行われたことはありません。また2月には、FAAがフロリダの39A発射施設から年最大44回のスターシップ打ち上げを別途承認しています。
では、なぜ456回なのか。完全再使用ロケットの意義は、旅客機並みの折り返し運用にあるからです。マスク氏は、10年以内にスターシップが1時間に1回以上飛ぶ可能性もあると語っています。近い将来の需要もすでに大きく、数千基のスターリンクV3衛星、軌道上での燃料補給に何度ものタンカー飛行が必要なNASAのアルテミス月着陸船、そしてSpaceX自身の宇宙コンピューティング構想があります。年25回では、とても届きません。
フライト15への影響は
短期的には何も変わりません。マスク氏が10月10日に「うまくいけば4〜6週間後」と語り、タワーでの機体キャッチに挑むフライト15は、現行の年25回の枠内で行われます。審査が終わるまでは、スターベースからのすべての打ち上げが同じ扱いです。
EVX Newsの視点
史上どのロケット計画よりも多く飛ぶ許可を求める。ふつうなら大風呂敷ですが、ロケットが戻ってきてまた飛べるなら話は別です。SpaceXはそれができると賭けていて、書類手続きはもう動き出しました。フライト15のキャッチが決まれば、年456回は「野望」というより「予定表」に見えてくるはずです。
出典:Drive Tesla Canada、Teslarati、FAAの意向通知(米官報、ドケットFAA-2026-12808)。Not a Tesla Appはこのニュースを扱っていません。
— EVX News編集部
アイキャッチ画像:2026年初頭のSpaceXスターベース発射場。撮影:NOAA / NODD、出典:Wikimedia Commons(パブリックドメイン)。
