株価ウォッチ:インテル28%安の大穴で半導体総崩れ スペースXは公開価格割れ、テスラは399ドルで踏ん張る

インテルが歴史に残る金曜日をやらかしました。弱い第4四半期見通しを嫌気されて28.58%安の65.76ドル(約1万400円)。そのまま半導体株全体を階段から引きずり下ろし、エヌビディアは4.22%安、ナスダック総合指数は2.86%安。東京の半導体株は米国市場が開く前にもう殴られていました。スペースXは6.37%安の134.72ドル(約2万1,300円)で、公開価格135ドルを割り込み。で、テスラは? 0.87%安の399.81ドル(約6万3,200円)で、5日間ではまだ7.41%高です。ひとり元気だったのは決算が好調だったリヴィアンの6.20%高でした。

きょうの注目銘柄

  • インテル・ショック。インテルはうちのボードには載っていませんが、この日の空気を決めたのは間違いなくこの会社です。第3四半期は予想を上回ったものの、第4四半期の見通しは1株利益25セント(約40円)、売上高150億〜160億ドル(約2兆3,700億〜2兆5,300億円)。市場予想の43セント(約68円)、171億ドル(約2兆7,000億円)に大きく届かず、PC市場の弱さとイスラエル工場の停止を理由に挙げました。CNBCは1974年以来最悪の下落ペースと報じています(CNBC)。アマゾンの決算未達と2四半期連続のマイナスのフリーキャッシュフローも重なり、「AI投資って本当に回収できるの?」派の不安をさらにあおりました。
  • テスラ(TSLA)399.81ドル、−0.87%。ナスダックが2.86%沈んだ日に、テスラの下げは3.49ドル(約550円)だけ。一時は387.52ドル(約6万1,200円)まで売られたものの大半を取り戻し、400ドルをほんの少し下回って週を終えました。年初来は11.10%安です。会社のニュースはオーナーにうれしい系で、紹介プログラムが刷新され、FSD(Supervised)のトライアル中の人が紹介コードで契約すると、紹介した側にFSDが1か月分もらえる仕組みに(年12回まで、Teslarati)。EVX Newsの記事はこちら。CNBCの時間外気配は日本時間31日(土)午前7時45分ごろ(米東部時間30日午後6時45分ごろ)で399.45ドル(約6万3,100円、0.09%安)でした。
  • スペースX(SPCX)134.72ドル、−6.37%。きつい一日。公開価格135ドル(約2万1,300円)を0.21%下回り、Yahoo Financeによると8月24日以来の安値引けです。10月6日の高値からの時価総額の目減りは4,000億ドル(約63兆円)超。10月22日のロックアップ解除で売れるようになった約13億株も、まだ重しになっています(Yahoo Finance)。モトリーフールは金曜の下げについて、提携先インテルの急落と、テスラとスペースXの統合には中国当局が壁になりうるというバンク・オブ・アメリカのリポートを挙げています(Motley Fool)。時間外では136.10ドル(約2万1,500円、1.02%高)まで戻しました。次の大きな材料は11月に予定されるスターシップの第15回飛行試験です。
  • リヴィアン(RIVN)12.16ドル、+6.20%。米国ボードの首位。売上高は前年同期比38%増、赤字は市場予想より1株14セント(約22円)小さく、新型R2はすでに同社のいちばんの売れ筋に。2026年の納車見通しも中央値を1,000台引き上げました(Motley Fool)。ライバルが元気なのはいいことです。業界全体の刺激になります。
  • 半導体・自動運転の被害者リスト。エヌビディアは4.22%安の204.64ドル(約3万2,300円)。インテル発の自動運転企業モービルアイは7.02%安の5.96ドル(約940円)で、年初来は42.91%安まで来ました。サーブ・ロボティクスは8.45%安の2.60ドル(約410円)、ルーシッドは5.63%安の3.02ドル(約480円)、クアンタムスケープは3.33%安。アルファベットは木曜の記録的な急落に続いて1.40%安の279.84ドル(約4万4,200円)、5日間では12.61%安です。
  • プラスで引けた銘柄。米国23銘柄のうちたった4つ。リヴィアン、チャージポイント(+2.91%、年初来は+43.67%)、GM(+1.96%の87.40ドル=約1万3,800円、5日間で15.12%高)、シンボティック(+1.42%)です。中国EVはNIOが3.31%安、小鵬汽車が1.53%安、理想汽車が0.99%安。BYDは香港で0.58%安の68.25香港ドル(約1,370円)でした。
  • 主要指数。ナスダック総合指数は2.86%安の2万5437.00、S&P500は1.82%安の7580.07、ダウ平均は572.25ドル(1.09%)安の5万1770.31です(終値はCNBCとYahoo Financeで確認)。

ボード:米国上場銘柄

2026年10月30日(金)の終値。前日比は29日(木)終値、5日間は10月23日終値、年初来は2025年12月31日終値との比較です。

ティッカー銘柄終値前日比5日間年初来
マスク銘柄
TSLAテスラ$399.81−0.87%+7.41%−11.10%
SPCXスペースX$134.72−6.37%−8.66%−0.21%*
米国EVメーカー
RIVNリヴィアン$12.16+6.20%+2.79%−38.31%
LCIDルーシッド$3.02−5.63%−14.20%−71.43%
GMゼネラル・モーターズ$87.40+1.96%+15.12%+7.48%
Fフォード$12.25−0.89%+5.60%−6.63%
中国EV
1211 HKBYD(香港、香港ドル)HK$68.25†−0.58%−4.68%−28.42%
NIONIO$3.21−3.31%−2.43%−37.06%
XPEV小鵬汽車(XPeng)$9.04−1.53%−1.85%−55.42%
LI理想汽車(Li Auto)$11.03−0.99%−3.16%−34.85%
自動運転・AI半導体
NVDAエヌビディア$204.64−4.22%−3.00%+9.73%
GOOGLアルファベット(ウェイモ)$279.84−1.40%−12.61%−10.59%
MBLYモービルアイ$5.96−7.02%−8.87%−42.91%
UBERウーバー$65.25−0.75%−2.17%−20.14%
ロボット
SYMシンボティック$37.93+1.42%−3.44%−36.25%
SERVサーブ・ロボティクス$2.60−8.45%−6.47%−74.95%
太陽光・蓄電
FSLRファースト・ソーラー$174.40−1.41%+1.40%−33.24%
ENPHエンフェーズ$25.65−0.81%−18.83%−19.97%
RUNサンラン$7.48−1.45%−1.32%−59.35%
SEDGソーラーエッジ$30.05−1.59%−9.81%+4.16%
電池・素材
ALBアルベマール$91.00−2.43%−2.85%−35.66%
QSクアンタムスケープ$4.06−3.33%+0.74%−61.04%
充電
CHPTチャージポイント$9.54+2.91%+14.25%+43.67%

* スペースXは2026年6月12日上場のため、年初来は公開価格135ドル(約2万1,300円)からの騰落率です。† BYDは米国ADRの売買が薄いため、香港上場株(1211 HK)を香港ドルで掲載しています。68.25香港ドルは約1,370円(1ドル=158円、7.85香港ドルで換算)。表の終値と前日比は、BYDも含めてYahoo FinanceとCNBCで完全一致。米ドル建て株価は1ドル=158円換算で、100ドル≒1万5,800円が目安です。

東京コーナー

インテルとアマゾンの決算は米国29日の引け後、つまり日本の金曜朝に出たので、先に食らったのは東京でした。日経平均は1,369.36円(2.12%)安の6万3290.11円。一時は下げ幅が1,900円を超え、TOPIXも0.95%安の3965.07で引けています(株探、日本経済新聞)。日銀は金利を据え置き、1月からETFの売却ペースを速めると発表しましたが、相場はほぼ無反応でした(CNA)。

集中砲火を浴びたのはAI関連です。ソフトバンクグループが5.96%安の4,481円、アドバンテストが5.86%安の3万4,860円、東京エレクトロンが5.19%安の9,514円で、1万円台からあっさり陥落。ハーモニック・ドライブ・システムズは5.78%安、住友金属鉱山は4.61%安、安川電機は4.02%安でした。テスラの電池パートナーのパナソニックHDも3.67%安の3,548円ですが、年初来ではまだ+75.34%。首位アドバンテストの+77.54%をすぐ後ろから追っています。

自動車株は涼しい顔。7社中6社が上昇し、SUBARUが1.70%高、ホンダが1.33%高と続きました。下げたのはトヨタ自動車だけで、0.23%安の3,070円。アイシンも1.98%高です。キーエンスは2.15%高の7万8,000円。前日に4〜9月期の純利益49%増と、1株を5株にする株式分割を発表していました(日本経済新聞)。東京23銘柄のうち上昇は9銘柄です。

コード銘柄終値(円)前日比5日間年初来
自動車
7203トヨタ自動車3,070−0.23%−1.13%−8.52%
7267ホンダ1,786.5+1.33%−0.47%+16.31%
7201日産自動車266.7+0.38%−0.74%−31.63%
7261マツダ1,083+1.03%−0.18%−11.16%
7270SUBARU2,663+1.70%−0.08%−21.56%
7269スズキ2,095+0.46%+1.13%−10.26%
7211三菱自動車343.9+0.38%−0.58%−7.30%
電池・素材
6752パナソニックHD3,548−3.67%−2.29%+75.34%
6674GSユアサ4,613−3.41%−1.14%+23.01%
5713住友金属鉱山8,131−4.61%+1.62%+27.91%
EV部品
6902デンソー1,862.5−0.32%+0.73%−13.69%
6594ニデック1,801−3.43%+5.63%−15.53%
7259アイシン2,081+1.98%−2.96%−28.88%
ロボット・FA
6954ファナック5,704−1.57%+2.09%−6.25%
6506安川電機3,992−4.02%−0.75%−16.06%
6861キーエンス78,000+2.15%−0.48%+37.61%
6324ハーモニック・ドライブ・システムズ5,163−5.78%+5.47%+36.59%
6268ナブテスコ4,311−1.67%+4.69%+15.02%
半導体・AI・テック
8035東京エレクトロン9,514−5.19%+0.59%+38.61%
6857アドバンテスト34,860−5.86%+7.79%+77.54%
6723ルネサスエレクトロニクス2,865−3.09%−0.74%+33.88%
6758ソニーグループ3,958+0.56%−4.33%−1.64%
9984ソフトバンクグループ4,481−5.96%+4.79%+1.84%

東京市場は2026年10月30日(金)の終値(午後3時30分)。執筆時点で取引を終えた最新の東京の取引日です。5日間は10月23日終値、年初来は2025年の最終売買日である12月30日の終値との比較です。

今後の注目点

  • 11月1日(日):中国EVの10月納車台数。NIO、小鵬、理想は例年1日前後に月間の納車台数を出します。同じ日に米国は冬時間へ。2日(月)からは米国市場の引け(東部時間午後4時)が日本時間午前6時になります。
  • 11月3日(火):東京は文化の日で休場、AMDが決算。説明会は日本時間4日(水)午前7時/米東部時間3日午後5時(AMD)。金曜のあとだけに、半導体株の投資家は一字一句チェックするはずです。
  • 11月5日(木):トヨタの中間決算。開示は日本時間午後1時55分/米東部時間4日午後11時55分(時事通信/Yahoo!ニュース)。

EVX Newsのひとこと

インテルが28%の大穴、ナスダックは2.86%安、スペースXは公開価格割れ。それでもテスラの下げは3.49ドルで止まりました。5日間で7.41%上げた株に、ちゃんと芯が通っている証拠です。目が離せないのはスペースXのほう。ロックアップ明けの売りに半導体ショックが重なるのは最悪の組み合わせですが、この株は決算と同じくらいロケットで動きます。そして第15回飛行試験はもうカレンダーに載っています。

株価:Yahoo Finance。米国上場の全銘柄とBYDをCNBCの株価と照合し(終値・前日比とも完全一致)、東京はstockanalysis.comと照合しています(23銘柄すべて一致)。東京の終値は日経平均、アドバンテスト、ソフトバンクグループ、パナソニックHD、キーエンス、ハーモニック・ドライブ・システムズ、住友金属鉱山、安川電機、アイシン、ホンダについて株探でも抜き取り確認済み。時間外気配:CNBC。指数:CNBC、Yahoo Finance(米国)、株探(東京)。2026年10月30日(金)の終値時点(米国は東部時間午後4時=日本時間31日午前5時、東京・香港は30日の終値)。

投資助言ではありません。株価ウォッチはニュースとエンタメのための記事で、特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。投資の判断はご自身で、必要に応じて資格を持つ専門家に相談してください。

出典:CNBC(インテル、アマゾン)、Teslarati、Yahoo Finance(スペースX)、Motley Fool(スペースX)、Motley Fool(リヴィアン)、日本経済新聞(東京市場)、日本経済新聞(キーエンス)、CNA、株探、AMD、時事通信/Yahoo!ニュース、前回の株価ウォッチ。アイキャッチ画像:米カリフォルニア州サンタクララのインテル本社。撮影:Coolcaesar、Wikimedia Commonsより(CC BY-SA 4.0)、リサイズあり。

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EVX News Desk
EVX News Deskhttps://evxnews.com
EVX News Deskは、日本を拠点とする独立系ニュースサイトEVX Newsの編集部です。テスラ、スペースX、スターリンク、xAI、AI、ロボティクス、そしてEV業界全体を日本語と英語でお届けしています。特に力を入れているのは日本と中国。日本市場と国内自動車メーカー、日本の充電インフラや政策、そしてBYDをはじめとする中国EVメーカーの動きを追い、毎週「日本・中国EVウィーク」としてまとめています。速さよりも正確さを重視し、すべての記事は公開前に複数の信頼できる情報源で確認し、可能な限り一次情報へのリンクを掲載しています。記事は編集方針に基づき、創設者・編集長のレスター・ミヤシロ(Lester Miyashiro)が監修しています。誤りにお気づきの際は、お問い合わせページからお知らせください。内容を確認のうえ、速やかに訂正します。

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