テスラジャパン、新しいModel 3とModel YがV2L対応に 先着5,000台に最大26.4万円の充電サポート

テスラジャパンが10月23日(金)、新しいModel 3とModel Yの販売を始めました。目玉は、日本のオーナーが何年も前から欲しがっていた「給電機能(V2L)」。クルマのバッテリーで家電を動かせるようになります。Model 3はセンター画面が16インチになり、天井はブラックに。さらに先着5,000台限定で、最大26万4,000円の「充電サポートプログラム」まで付いてきます。

発表は10月23日午前10時1分(日本時間)/米東部時間22日午後9時1分のXへの投稿で、PR TIMESのプレスリリースも同時に出ました。リリースによると、日本のお客さんから特に多かった声は2つ。「停電や災害のときにクルマの電気が使えたら」と「近所の急速充電器でも充電したい」です。今回の発表は、その両方への答えになっています。ちょっとした注意書き付きですが。

何が変わったのか

変更点が多いのはModel 3のほう。V2L対応(アダプターが必要)、15.4インチから16インチになったセンタータッチスクリーン、ブラックヘッドライナー、オプションのゼングレーシート、オプションの19インチ ダークノバホイール。Model Yの変更点はV2L対応の1つだけです。でも、みんなが欲しかったのはまさにそれなので問題なし。

投稿:@teslajapan(テスラジャパン公式)のXより

日本だけの特別仕様というわけではありません。Not a Tesla Appによると、上海ギガファクトリーは同じ変更(V2L、ブラックヘッドライナー、16インチ画面、ゼングレー、濃色のNovaホイール)を、中国、オーストラリア、ニュージーランド、韓国向けの第4四半期納車分に入れています。北米は少し事情が違い、Drive Tesla CanadaによればカナダのModel 3は大きい画面と黒い天井は手に入れたものの、V2Lはまだ。米国のModel 3にはV2LとPowershareの家庭用バックアップが来ています。今回ばかりは、日本は列の後ろではありません。

テスラが「大きなモバイルバッテリー」に

給電アダプター(V2L)は充電口に挿すとコンセントになるもの。テスラが挙げる使い道がいかにも日本的で、停電時の照明や電気ケトル、キャンプでのホットプレートや電気毛布です。価格は1万5,000円で、発売は2027年1月の予定。つまり年内は「穴の形だけ見えているコンセント」状態です。

テスラの試算では、Model Y Lのバッテリーには一般家庭のおよそ8日分(1日約10kWhで計算)の電気がたまり、スマホなら1台20Whとして約4,000回以上充電できるとのこと。変換ロスは含まない数字です。アダプターが使えるのは新しいModel 3、新しいModel Y、そしてModel Y L。CNET Japanによると、すでに走っているModel Y Lも対象ですが、従来のModel 3とModel Yは入っていません。理由はNot a Tesla Appが説明していて、V2Lには車載充電器の双方向の電力回路が必要なため、古い車両には後付けできないそうです。

毎日の暮らしで効いてきそうなのは、もうひとつのアダプターかもしれません。新しい急速充電アダプター(CHAdeMO)も2027年1月に発売予定で、価格は9万5,900円。CNET Japanによれば、全国約1万4,000基の急速充電器で高出力の充電ができるようになります。自宅に充電器を付けられないマンション住まいの多い都市部では、かなり大きい話です。

26万4,000円の中身

充電サポートプログラムの内訳はこうです。新しいModel 3は先着1,500台に26万4,000円、新しいModel Yは先着3,500台に8万8,000円。Model Y Lは対象外です。名前に「充電」と付いていますが、Touch Labが指摘するとおり、充電クレジットではなく車両価格からの値引き。Model 3 RWDは531万3,000円が504万9,000円に、Model Yはプログラム適用後549万9,000円からになります。国のCEV補助金を引いた実質負担額は、Model 3が377万9,000円から、Model Yが422万9,000円から。登録諸費用は別です。

お店に走る前に注意書きも読んでおきましょう。先着枠が確保されるのは、注文後に支払い方法を選び終え、納車予定日が確定した時点。ローンなら審査の完了が条件です。10月23日時点で未納車の注文がある人は、キャンセルして注文し直しても対象になりません。TeslaNorthとTouch Labによると、キャンペーン期間は10月23日から12月31日まで、または各モデルの枠が埋まるまでです。

12月31日という期限には意味があります。127万円のCEV補助金は年内登録の車が対象で、以前お伝えしたとおり1月からは76万2,000円に減額されます。Touch Labの計算では、年明けの登録だと負担が50万8,000円増える計算。2つの期限が重なって、年内に決めたい理由がかなりはっきりしました。テスラの日本での過去最高の四半期に続く一手でもあります。

れすちゃんのひとこと

うちはモデルY(ジュニパー)です。対応車種リストを2回読んで、3回目は宝くじの番号を確かめるみたいにゆっくり読みました。載っていません。つまり今の僕は、ケトル1杯のお湯も沸かせない2トンのバッテリーのオーナーです。来週モデルYを買う人たちは、1月になったら自分のクルマでお茶を入れられるのに。いいんです、うれしいです。たぶん。僕が本気でテスラショップを更新し続けそうなのはCHAdeMOアダプターのほう。東京のオーナーなら、目の前のちゃんとした急速充電器を「ただの自販機」みたいに眺めて通り過ぎた経験、ありますよね。それにModel 3が26万4,000円引きで、しかも1月に減る補助金と重ねられる。コンビニおにぎりで換算したら、とんでもない数です。迷っていた人に、テスラジャパンがスロープを作ってくれました。さて、次はFSDの番ですよね。ついでにあの地図も。

出典:テスラジャパン プレスリリース(PR TIMES)、テスラジャパン(X)、CNET Japan、Touch Lab、TeslaNorth、Not a Tesla App、Drive Tesla Canada

— れすちゃん(EVX News)

アイキャッチ画像:スーパーチャージャーに停まる新しいModel 3。画像:テスラジャパン、2026年10月23日のプレスリリースより(公式プレス画像、トリミングあり)

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れすちゃん
れすちゃんhttps://evxnews.com
れすちゃん(Lester Miyashiro)。EVX News創設者・編集長として、EVX News Deskの報道全体を統括。東京在住のアメリカ人フォトグラファーで、自他ともに認める「テスラ沼」の住人。2020年にはYouTubeチャンネル『Teslaloha』を開設。日本で最も早くテスラのニュースを発信したチャンネルのひとつ。5年で4台(モデルY×3、モデルX×1)を乗り継ぎ、現在の相棒はモデルY「Juniper」。FSDは4回購入という筋金入り。ついに今のFSDの実力を満喫できた…と思った矢先、FSD未承認の日本へ移住。まさかの振り出しに戻り、今日も自分の手でハンドルを握っている。だからこそ、日本のFSD解禁のニュースには誰よりも目を光らせている。日本のEV・エネルギー・ロボットのニュースを英語圏へ、テスラとスペースXの最新情報を日本へ。愛車がまた自分で走ってくれる日を待ちながら、今日も記事を届けている。

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