テスラのソフトウェアアップデート2026.38で、旧型のIntel Atom製インフォテインメントを積んだモデル3とモデルY向けのビルドに、Grokの関連ファイルがこっそり追加されていました。すでにroot権限を持つオーナーが車内アシスタントを起動させています。ただしテスラはIntel車へのGrok提供を発表しておらず、今のところ公式には非対応です。
10月31日にNot a Tesla Appが報じました。@angellvrooが最初に投稿し、@LuckeronisekczがXで共有した動画では、機能フラグを切り替えたIntel Atom車でGrokとフルスクリーンの駐車中ビジュアライゼーションが動いています。フレームレートは「意外としっかりしている」とのこと。
2026.38で何が変わったか
テスラは車種ごとに別々のソフトウェアパッケージを作っています。これまでIntel版モデル3/モデルYのパッケージにはGrok連携のコード自体が入っておらず、オンにしようがありませんでした。それが9月下旬に配信が始まった2026.38で変わりました。
著名なテスラハッカーのgreen(@greentheonly)もXへの返信で確認しています。「Intelのモデル3には2026.38で追加されている。有効化は確かに現実的に見える」。一方で、同じIntelチップを使う旧型モデルS/モデルX(厳密な意味での「MCU2」)にはGrokのファイルはまだ入っていないとも指摘しました。
テスラ公式のGrokサポートページでは、今もAMDプロセッサー、ソフトウェア2025.26以降、プレミアムコネクティビティまたはWi-Fiが条件です。2026.38のリリースノートでGrokに触れているのは「ベータ表記の削除」だけ。この変更はFSD v14.3.13の記事でも取り上げました。
テスラは正式に解禁するのか
今のところ分かりません。Grokの処理はほとんどクラウド側なので、非力なIntelチップでも追いつけるのでは、というのがオーナーの見立てで、動画もそれを裏付けています。Not a Tesla Appは、今年のホリデーアップデートでの展開に向けた下準備かもしれないと見ています。
ただ、慎重になる理由もあります。フルスクリーンの駐車中ビジュアライゼーションの素材は以前からIntel車に入っているのに、一度も有効化されていません。greenも解禁の見通しを聞かれて「正直分からない」と答え、長い互換性テストの始まりかもしれないと話しています。
車をroot化するのは普通のオーナーにできることでも、勧められることでもありません。公式にはあくまでAMD車のみです。
EVXの視点
テスラが意味もなくコードを載せることはまずなく、特定のIntel向けビルドにだけGrokのファイルを足したのは、計画的な下準備と見るのが自然です。日本にとっても他人事ではありません。モデル3の国内納車は2019年に始まったので、初期に日本の道を走り出したモデル3の多くはIntel世代で、Grokを横目で見てきた車です。解禁されれば、ハード交換なしでここ数年で一番大きな機能追加になります。自分の車のチップは「コントロール>ソフトウェア>追加の車両情報」で確認できます。
出典:Not a Tesla App、@greentheonly(X)、テスラ Grokサポートページ、2026.38リリースノート、TeslaBytes
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