テスラ、2027年半ばにギガテキサスのサイバートラック生産を縮小 Cybercab増産へ

イーロン・マスク氏は、テキサス州ギガファクトリーでのサイバートラック生産を2027年半ばごろに縮小し、そのスペースをロボタクシー「Cybercab」の増産に充てると明らかにした。投稿の数時間前には、米国内のサイバートラック価格が再び上がり、エントリーのデュアルモーターは新規注文が止められていた。

マスク氏のX投稿(米東部時間11月6日午後3時30分ごろ/日本時間7日午前5時30分)はこうだ。「Tesla will be winding down production of the Cybertruck at Gigafactory Texas around the middle of next year to make room for increased Cybercab production」。別工場への移管か、残需要向けの小規模ラインか、車名そのものの終了かまでは書いていない。テスラ公式のプレスリリースもない。

投稿:@elonmusk(X、2026年11月6日)

Sawyer Merritt氏は、第3四半期のサイバートラック販売が約8,000台だったことと、同じ床面積ならCybercabをはるかに多く作れるという「面積の算術」としてこの判断を読んでいる。TechCrunch、BBC、Business Insiderも、ステンレスのピックアップが量産計画から外れるシグナルだと報じた。Not a Tesla Appはスキャン時点でサイバートラック縮小の記事がなく、RSSを先に確認したうえでマスク氏の一次投稿と上記各社で裏を取っている。

先に動いていた値上げ

11月5日、マスク氏の投稿より前に、米サイバートラックのデザインページがまた動いたとTeslaNorthが報じた。

  • デュアルモーターAWD:8万2,490ドル(表示はあるが新規注文はグレーアウト)
  • プレミアムAWD:9万2,490ドル(従来8万4,990ドル)
  • Cyberbeast:10万2,490ドル(従来9万9,990ドル)

プレミアムは8月比で7,500ドル高、年初の約7万9,990ドルからは約1万2,500ドル高だ。デュアルモーターも8月の7万4,990ドルから約1割上がったのに、コンフィギュレーターでは新規を選べない。公式説明はない。金曜の縮小表明と並べると、需要急増というより「短い商品寿命の最後」を管理しているように見える。

ここまでの経緯

サイバートラックはもともとテキサス工場の看板になるはずだった。マスク氏は年25万台を口にしたこともある。実際は数年で数万台規模に留まり、デザインの賛否、高価格、2019年発表から2023年末納車までの遅れが重なった。TechCrunchは、モデルS/Xの生産終了でフリーモントをOptimusに振り向けるのに続く「3つ目の整理」だと指摘する。

対してCybercabは実際に増えている。テキサスのロボタクシー登録ではすでにCybercabがモデルYを上回り(10月28日の集計)、無監視のRobotaxiはフォートワースでも始まり、ダラスのCybercab運行は今月の予定だ。ステンレス・トラックの床をその計画に渡すのは、四半期ごとに匂わせてきた戦略の直球版だ。

二次報道ではサイバートラックの技術責任者Wes Morrill氏も2027年半ばの縮小を裏づける形で触れられているとEVwireがまとめている。どこかで生産が続くのかはなお不明だ。すでに受け取ったオーナーの所有権や保証、スーパーチャージャー利用は、マスク氏の文言だけでは変わらない。

まだ分からないこと

マスク氏は「winding down」と「at Gigafactory Texas」と言っただけで、全世界での打ち切りとは書いていない。既存オーナーのトラックは残る。サービスと部品も続くはずだ。残存ラインが別の場所に残るか、2027年半ばが完全な区切りかは未回答。デュアルモーターの予約残もどう扱われるか不明だ。

EVXの視点

日本市場にとってサイバートラックはもともと縁が薄い。右ハンドルは出ず、車体も日本の道や駐車場には向かない。重要なのは文の後半、Cybercab側だ。テスラは低量産の看板車をロボタクシー用ハードに換えると公言し、日本はハンドルなし車両の認証ルールを書き換えようとしている(国交省の12月パス)。テキサスで増えるCybercabの一台一台が、日本の規制当局とタクシー事業者に見えるデータになる。トラックが見出しで、工場の再配分が本題だ。

出典:Elon Musk(X);Sawyer Merritt(X);TechCrunch;BBC;Business Insider;TeslaNorth;Reuters(Investing.com経由)。Not a Tesla Appはスキャン時点で縮小記事なし。

— EVX News編集部

アイキャッチ:2024年型テスラ・サイバートラック(左前方、2024年7月27日)。写真:Cutlass/Wikimedia Commons(CC0、トリミング・リサイズあり)。

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