テスラ、Model Yを1日で124台追加 テキサスのロボタクシー登録は1,204台、Waymoまであと55台

テスラが米テキサス州のロボタクシー登録に、Model Yを一度に124台追加しました。1回の更新で増えたModel Yの台数としては過去最多です。これでTesla Robotaxi, LLCの州内登録台数は1,204台(Model Y 631台、Cybercab 573台)となり、Waymo(ウェイモ)の1,259台との差はわずか55台に縮まりました。

数字の出どころは、運行事業者ごとに全車両のVIN(車台番号)を公開しているテキサス州自動車局(TxDMV)の自動運転車リストです。このリストを定期的に取得している独立系トラッカーのRobotaxi PulseとRobotaxi Trackerも同じ合計を示しています。テスラは1回の更新で1,080台から1,204台へ。増えた分はすべてModel Yで、Cybercabの台数は動いていません。

これは流れの変化です。10月27日に集計した時点では、テキサスの登録でCybercabがModel Yを初めて逆転したばかり(544台対507台)でした。Model Yは10月22日から507台のまま止まっていて、その後の追加はほぼCybercabだけ。今回の更新で構成比は再び逆転し、Model Yが全体の約52%に戻りました。

差はどれくらいの速さで縮んだのか

Robotaxi Pulseの変更履歴を見ると、話はシンプルな足し算です。テスラは直近7日で277台、直近30日で658台を追加。つまり10月だけでテキサスの車両数は2倍以上になりました。一方のWaymoは10月29日に49台、その前日に3台の追加。6月11日から州リストの取得を始めたRobotaxi Trackerの集計では、それ以降の追加はテスラ1,135台に対し、Waymoは639台です。

Robotaxi Trackerによると、Waymoのテキサスの車両はジャガー「I-PACE」が863台、「Ojai」(旧Zeekr RT)が396台。3位はヒョンデ「IONIQ 5」344台のAvrideで、そのほかは大きく離れています。

X上ではテスラの動向を追うアカウントが数時間のうちにこの増加を取り上げ、Robotaxi Radarは10月の追加台数をここまでで626台、月間の最多記録としています。10月の正確な数字は数え始める日によって多少ずれますが、伸びている方向は変わりません。

毎回書いていることですが、大事なので繰り返します。登録は乗車ではありません。州のリストに載るのはVIN、年式、メーカー、車種だけ。どの都市で走るのか、今日お客さんを乗せたのか、テスラの遠隔サポート体制がどうなっているのかは分かりません。路上に出る数週間前に車両の動きが見える、というのが登録データの価値で、それ以上のものではありません。

ハロウィンもCybercabらしく

テスラはハロウィンにも乗っかりました。ロボタクシーの公式アカウントは「今週末は賢い選択を。帰りはRobotaxiで」と投稿。30日にお伝えしたとおり、オースティンの営業時間は朝6時から深夜2時までに延びたばかりなので、タイミングはぴったりです。その数時間後には、座席2つに骸骨を乗せたCybercabがオースティンを走る動画を「Bone voyage(ボーン・ボヤージュ)」というダジャレ付きで公開しました。

投稿:@robotaxi(テスラ・ロボタクシー公式)のX

ネタではありますが、Cybercabがどういうクルマかをよく表しています。ハンドルもペダルもないので、乗っているのが骸骨でもクルマは困りません。

気になるのは、新しい124台のModel Yがどこに行くかです。オースティンなのか、テキサスの他のサービスエリアなのか、検証用なのか、テスラは明らかにしていません。ロボタクシー拡大の主力がModel Yなのは、ギガテキサスで大量生産されていて、5人乗りで荷室も広いから。Cybercabは2人乗りです。これだけまとまった追加は、台数そのものよりも「多人数で乗れる枠」を増やしたい意図をうかがわせます。

EVXの視点

このペースなら、テキサスの登録台数でテスラがWaymoを抜くのは数日から数週間のうちでしょう。記録としては節目ですが、より大きな議論に決着をつけるのは乗車回数、走行距離、安全データのほうです。日本の読者にとって注目すべきはスピードです。Waymoとトヨタは2027年に日本で無人のbZ4Xの試験運行を始める計画ですが、トヨタによれば最初は「少数の車両」から。テスラはテキサスで1日に124台を登録しました。日本ではレベル4の法律が2023年4月から施行されていて、ルール自体はあります。足りないのは、テキサス並みの規模で車両を投入する事業者です。テスラは9月のジャパンツアーで東京・大阪・名古屋にCybercabを展示しましたが、国内で走らせる計画は発表しておらず、日本のオーナーはFSD(Supervised)の承認もまだ待っている状態。市場が開いたら状況がどれだけ速く変わり得るか、テキサスの数字がそれを示しています。

次の注目点は、次の追加分がまたModel Yなのか、それともCybercabのラインが再びペースを握るのかです。

出典:テキサス州自動車局 自動運転車リスト、Robotaxi Pulse、Robotaxi Tracker、テスラ・ロボタクシー公式のX投稿、テスラ・ロボタクシー公式のX投稿(ハロウィン)、Robotaxi RadarのX投稿、TeslaNorth、Tesla Japan(PR TIMES)。

— EVX News編集部

アイキャッチ画像:バタフライドアを開いて展示された金色のテスラCybercab(上から撮影)。写真:JustAnotherCarDesigner / Wikimedia Commons(CC0、トリミングあり)。

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