機内Wi-Fiが、ようやく「使える」ものになってきました。立役者はスターリンクです。ユナイテッド航空は、1日のフライトのほぼ半分がスターリンク対応になったと発表。同じ日にサウスウエスト航空も、2027年秋までに全機へスターリンクを載せると約束しました。実現すれば、米大手航空会社で初めての全機導入完了になります。
ユナイテッド:フライトのほぼ半分
ユナイテッドの発表とDrive Tesla Canadaによると:
- 搭載機は635機以上。1日2,500便以上、25万人超の乗客が利用できます。
- 取り付けペースは週約20機。
- これまでの累計は、乗客3,770万人、フライト53万8,000便超、接続デバイス1,400万台。
- 全機への導入完了は2027年末が目標です。
ユナイテッドは「Starlink Tracker」も公開しました。出発3日前以内に便名と日付を入れると、その機体にスターリンクがあるかどうかを教えてくれます。1日ごとの取り付け状況や、ユナイテッドの7つのハブ空港でのカバー率もわかります。少し前までは、導入そのものがニュースでした。2025年5月にリージョナル機のエンブラエルE175から始まり、2026年2月に300機を突破。今では大西洋横断路線もカバーしています。
サウスウエスト:737全機、2027年秋までに
Drive Tesla Canadaによると、サウスウエストはマイレージプログラム「Rapid Rewards」の大型刷新の一環として、2027年秋までにボーイング737の全機にスターリンクを搭載すると表明しました。Aviation Weekによれば、古い737-700も対象です。T-Mobileとの提携により、Rapid Rewards会員は引き続き無料で使えます。同社はもともと2026年末までに300機以上への搭載を目標にしていましたが、今回、全機の完了時期がはっきり決まりました。
業界全体が後に続く
アメリカン航空も最近、スターリンクとの契約を1,030機以上に拡大しました。海外の航空会社も続々と契約しています。たとえばルフトハンザ・グループは、2029年までに全機へのスターリンク導入を決めました。機内インターネットの「標準」は、急速にスターリンクになりつつあります。
スターリンクが機内を制する理由
従来の機内インターネットは、はるか遠くの静止軌道の衛星を使っていました。遅延が大きく、広い地域で容量を分け合うので、どうしても遅くなります。スターリンクの低軌道コンステレーションはずっと近いので、搭乗口から搭乗口まで、動画配信もビデオ通話もゲームもこなせる速さが出ます。高度1万メートルで進まないプログレスバーを眺めた経験がある人なら、違いはすぐわかるはずです。
効率面のメリットもあります。スターリンクの航空機用フラットパネル端末は電子的にビームを制御するので、可動部品がありません。航空会社にとっては整備の手間を抑えられます。さらに、航空会社との契約が増えるたびに収益が積み上がり、それが衛星の追加や打ち上げ、そして地上のサービス向上にも回ります。地方の家庭から被災地まで、みんなが恩恵を受けるわけです。
EVX Newsの視点
数年前まで、機内Wi-Fiは「お約束のネタ」でした。それが今では、航空会社がスターリンクを名指しで宣伝し、予約前にチェックできるツールまでつくっています。競合各社が「うちはスターリンクです」を売り文句にし始めたら、勝負はついたも同然。Wi-Fiがちゃんとつながるフライトは、どんどん増えています。
出典:Drive Tesla Canada(ユナイテッド)、Drive Tesla Canada(サウスウエスト)、ユナイテッド航空ニュースルーム、United Starlink Tracker、Aviation Week。Not a Tesla Appはこのニュースを扱っていません。
— EVX News編集部
アイキャッチ画像:サウスウエスト航空のボーイング737-8 MAX。撮影:Acroterion、出典:Wikimedia Commons、ライセンス:CC BY-SA 4.0。
