テスラ・セミの充電ネットワーク、すごいペースで埋まっています。
カリフォルニア州テュレアのトラックストップ「Flying J」に4基のメガチャージャーが新設され、セミ用充電拠点としては3日間で3カ所目のオープン。しかもテスラのセミ担当チームは、トラックドライバーが一番気にするコスト比較まで出してきました。
3日間で3拠点、計18基
テスラ・チャージングは10月9日、979 E. Paige AvenueのFlying Jでのテュレア拠点のオープンを発表しました。Drive Tesla Canadaのまとめによると、テュレアの前にはこの2拠点が開設されています。
- ジョージア州コンリーの8基のメガチャージャー
- Pilotとの提携による初のメガチャージャー。ジョージア州エラベルのPilot #1390にある6基の拠点で、Pilotが10月8日に発表しました。
3日間で大型車用の充電器が18基増えた計算です。テュレアのオープンはTesla Northも報じています。InsideEVsは、エラベルについて実用的なポイントを指摘しています。通り抜け式ではないため、トラックはバックで充電スペースに入るのだそうです。
本当に大事な数字は「1マイルあたりのコスト」
テスラ・セミのプログラム責任者ダン・プリーストリー氏が、Xで具体的な数字を投稿しました。
「カリフォルニア州のエネルギーコスト:ディーゼルは1マイルあたり1.00ドル超、テスラ・セミで当社のメガチャージャー網を使えば約0.60ドル」
1マイル(約1.6km)あたりおよそ40セントの節約です。長距離トラックは年間10万マイル(約16万km)以上走ることも珍しくないので、メンテナンス費の削減を除いても、1台で年間数万ドルの差になります。フリートの購入担当者は総保有コストで判断します。こういう数字こそが、契約書へのサインを後押しするのです。
Pilotの拠点のスペック
Pilotの発表によると、各拠点にはテスラのV4キャビネットを使った充電器が4〜8基設置されます。1基あたり最大1.2メガワットで、約30分でセミのバッテリーを約60%回復できます。ちょうどドライバーに義務づけられた休憩時間くらいです。ネットワークはカリフォルニア、ジョージア、インディアナ、ネバダ、テキサス各州のI-5、I-10などの主要物流ルート沿いに計画されています。Drive Tesla Canadaによると、さらに11拠点が建設中で、テキサス州フォートストックトンとネバダ州ノースラスベガスは完成間近とのことです。
充電器とトラック、そろって増産
このタイミングは偶然ではありません。テスラは最近、年間5万台を想定したセミの量産工場をネバダ州で稼働させました。トラックだけつくって充電場所がない、というのは避けたい失敗です。テスラは生産と並行して充電器を整備することで、それを回避しようとしているようです。ドライバーがすでに給油や食事、休憩で立ち寄るPilotやFlying Jに設置すれば、いつものルーティンを変える必要もありません。
サステナビリティの観点から
大型トラックは道路を走る車両の中では少数派ですが、輸送部門の排出量や物流ルート沿いのディーゼル汚染では大きな割合を占めます。ディーゼルのトラクターをセミに置き換えるたびに、空気の質が悪くなりがちな高速道路や港、物流センター周辺の地域で排気ガスが減ります。1台あたりのインパクトでいえば、トラックの電動化は輸送分野でもトップクラスです。
EVX Newsの視点
長いあいだ、セミについての最大の疑問は「で、どこで充電するの?」でした。3日で3拠点、さらに十数カ所が控えている今、その答えが見えてきています。ディーゼルの1ドル超に対して1マイル約60セント。この数字があれば、フリートにとってセミは「夢のトラック」ではなく、素直な損得の判断になります。
出典:Drive Tesla Canada、Tesla North、InsideEVs、Pilot Company ニュースルーム。
— EVX News編集部
アイキャッチ画像:テスラ・セミ。撮影:Dllu、出典:Wikimedia Commons、ライセンス:CC BY-SA 4.0。
