サイバーキャブでの移動が、だんだん「専属アシスタント付きの旅」になってきました。
テスラはサイバーキャブを含むロボタクシー全車で、パーソナライズされたGrok Botを使えるようにしました。乗客は移動中、自分専用のAIエージェントに本物の用事を任せられます。運転はクルマ、雑用はGrok。人間はくつろぐだけです。
音声アシスタントから「エージェント」へ
Grokはサイバーキャブがロボタクシー車両に加わった当初から搭載されていて、音声やタッチスクリーン、ロボタクシーアプリから話しかけることができました。Drive Tesla Canadaによると、新しいのは標準のアシスタントではなく、乗客が自分のGrok Bot、つまり自分のツールや好みを設定したパーソナルエージェントを使えるようになった点です。
展開はスピーディーでした。週末にテスラのエンジニアが「修正がもうすぐ来る」と予告すると、数時間後にはすべてのサイバーキャブとモデルYのロボタクシーで利用可能に。Teslaratiによると、テスラのエンジニア、ユンタ・ツァイ氏が全車での有効化を認めています。テスラ公式のロボタクシーアカウントは、乗客のGrok Botがサイバーキャブでの移動中に「いつものドリンク」を注文する動画を紹介し、「ロボタクシーの中で、あなたのGrok @botと直接話そう」と投稿しました。
実際にできること
Teslaratiの表現はシンプルです。Grok Botは「音声アシスタントではなく、エージェント」。一度サインインすれば、たとえばこんなことを頼めます。
- お気に入りのレストランから夕食を注文したり、ネットスーパーのカートを埋めたり
- メールに返信したり、カレンダーを調整したり
- 送金したり、仕事のプロジェクトを進めたり
今のところ、ロボタクシー内で使えるGrok Botに制限があるとは発表されていません。
見た目以上に大きなニュースである理由
ハンドルもペダルもないクルマは、運転の問題を解決します。同時に、乗客全員に通勤時間を返してくれます。UberやLyftは運転を別の人に任せただけで、乗っている間は知らない人のプレイリストを半分聞き流すことになりがちでした。サイバーキャブなら車内はあなただけの空間です。そこに本当に仕事を片づけてくれるエージェントが加われば、20分の移動が20分の生産的な時間に変わります。
これは本物の競争優位です。ロボタクシーをつくれる会社は理屈の上ではたくさんあります。でも、自動車会社と並んで最先端のAIモデルとSNSまで運営している会社はほとんどありません。GrokはSpaceXのAI部門(現在はxAIとXを含む)から生まれたもの。サイバーキャブは、それらの事業が交わる場所になりつつあります。Teslaratiは、Grokとの統合はみんなが注目している車両台数よりも重要かもしれない、と論じています。
カメラ映像のオンデマンド表示も開発中
同じ週末に寄せられた別の要望も前進しています。サイバーキャブの乗客ダン・バークランド氏がXで、サイドミラーがないサイバーキャブでは「特に安心のために」リアカメラやリピーターカメラの映像を表示できるようにしてほしいとリクエスト。テスラのUIエンジニア、エヴァン氏(@CarCoder)の返事は「開発中」のひと言でした。金曜に乗客が頼み、その夜のうちにエンジニアが答える。テスラが公開の場で回しているフィードバックループのいい例です。
EVX Newsの視点
サイバーキャブの仕事その1は、自分で走ること。その2は、乗客に時間を返すことです。すべてのロボタクシーに自分仕様のGrok Botが乗ったことで、テスラは「移動時間」そのものを製品にし始めました。サービスが新しい都市に広がるほど、これは面白くなっていきます。
出典:Drive Tesla Canada、Teslarati(Grok Bot)、Teslarati(カメラ映像)、Not a Tesla App(カメラ映像)、Tesla Robotaxi(X)。
— EVX News編集部
アイキャッチ画像:テスラ・サイバーキャブの車内。撮影:Steve Jurvetson(米国ロスアルトス)、出典:Wikimedia Commons、ライセンス:CC BY 2.0。
